ストーカーを知る - ストーカー対策の解説

対策3:ストーカーを知る

対策を取るために必要なのが、正しい知識を持つということです。テレビや雑誌で見る脚色された姿・形ではなく、ストーカーの真実を知りましょう。

3.1.ストーカー像

あなたが想像するストーカーとは、どんな人でしょうか。

恋愛に幼稚で陰湿な感じな人を想像したのではないでしょうか

多くの方はそう思ったことでしょう。そう想像するのはかまいませんが、そのことは決して口にしないでください。それを聞いた誰かがあなたをターゲットにして襲ってくるかも知れません。

3.1.1.理由を知りたい

日本でのストーカー事案は、人間関係のもつれからつきまとい行為に発展するものが多いのが、現状です。
その人間関係のもつれは、一方的な別れという身勝手な行為から発生したものが多いとされています。

あなたは、理由もなしに別れを告げられたらどうしますか。
私ならば、たとえ、それが納得いかないような理由であっても、別れの理由を知りたいと思います。別れの理由を知りたいと思うことはいけないことなのでしょうか。それを教えて欲しいと迫る人は異常なのでしょうか。

ふられたら問答無用であきらめる=恋愛に長けている、こう考えるのは勝手ですが、その逆、理由がなければあきらめられない人=恋愛に幼稚、というのは残酷です。本当に好きで付き合ったなら忘れられなくても仕方がないでしょう。

きちんと恋を清算したいがゆえに別れの理由を求め、何度も接触を試みる人に対して、ウザイだとかしつこいだとか陰湿な性格だとかと表現し、傷ついている心を、さらに傷つけるのはあんまりです。

3.1.2.恋愛に臆病

街で見かけたことがあるだけの見ず知らずの人だとか、同じ学校でも直接接触のない人に対しつきまとい行為をする人がいます。これらの場合の対象は、憧れの人であること多いのです。

誰だって、好きな人のことを知りたいと思うのは、ごく普通のことです。しかしながら、好きな人のことを知るための手段が直接声をかけることしかない場合にはどうしようもありません。
積極的に声をかけられないので、ちょっと遠回りに近づこうとしているのです。消極的なのです。恋愛が幼稚なのではなく、恋愛に臆病なだけなんです。

もちろんながら、見知らぬ誰かが、自分の周囲をうろついていたら気持ち悪いですし、迷惑なのはわかります。だからといって、相手を見下した見方をしないでください。

3.2.現状を認識するストーカー

多くの人は、ストーカー自身が何をしているのかわかっていないと思っていたり、迷惑行為だということに気づいていなかったりしていると思い込んでいるようが、実際は少し異なります。

たしかに、そのようなストーカーもいるのですが、すべてのストーカーがそうではないのです。
自分が何をしているのか、その行為が相手に迷惑をかけているのか、をきちんと把握している場合があります。

3.2.1.初期段階

初期段階=つきまとい等が始まった直後は、自分がつきまとっているなどとは思っていません。なぜならば、何度も繰り返していないからです。

このことはヘリクツのように思えますが、実際問題として、2回や3回程度誰かの後ろを歩いていたとしても偶然が重なっただけと判断できる余地があるからです。
また、電話にしてもメールにしても、一日に2回や3回程度の連絡は通常のやりとりの範囲といえるでしょう。

そらに、自分がつきまとっているなどとは思っていない理由は、初期段階では、きちんと目的があるからです。
その目的の多くは、話をしたいということです。(少し前まで)良い関係だった相手との対話のための接触が許されない行為だとは一般的に考えにくいからです。

こんな感じですから、自分のことをストーカーであるとは思っていませんし、端から見てもストーカーとは言い難いのでこれはしかたありません。

ただし、のちのちも、つきまとい等の行動をとり続けていた場合には、この初期段階での行動が、一連の行為の最初と見なされるため、その時に初めてストーカーであったと認定されると考えてください。

3.2.2.中・後期段階

ある程度時間が経つ(初期段階が終了する)とストーカーの多くは、自分の行為が正常な行為でない(許されない行動である)ことを理解します。それに相手に迷惑をかけていると思っている場合も少なくありません。

それでも、相手に対して何らかの行動を取るのは、目的があるからです。その目的と自分の行為を比較し、目的達成の方がより重要であると考えたうえで行動をとっています。
この段階で、うすうすストーカーではないだろうかとか、すでにストーカーだとか認識する人がでてきます。

そうでない人はといえば、過激な行動に移行した場合に、自らをストーカーであると認識する傾向にあるようです。

もちろん、すべての人がそうであるわけはなく、興奮状態にあって現状を把握できていない人もいます。ただ、具体的な行動は理解しているが、その行為が異常である事や、本来の目的が何であったかを理解できていない場合もあるようです。

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